マイナビおすすめナビで紹介されました - 2024.08.30
「このがん治療でいいのか?」と悩んでいる人のための本
読むセカンドオピニオン
現代は二人にひとりががんを患い、三人にひとりががんで亡くなる時代を迎えました。
一方で、治療技術の進歩により、がんによっては5年生存率は6割を超え、がんは治る病気、一生付き合っていく病気とも言われています。
そんな時代を迎えたいまでも、がんと告知された患者さんは、さまざまな問題に直面します。
・ どうやって病院を選ぶか?
・ どういう医師が担当医としてふさわしいのか?
・ どの治療法を選択すべきか?
・ いかに手術のダメージを減らすか?
・ どうやって抗がん剤治療を乗り切るか?
・ 代替医療には意味があるのか?
・ がん治療をサポートするために、自分でできることはあるのか?
これらは、がんを克服する上で重大な問題であり、正確な情報に基づいて適切な選択ができるかどうかで生死が分かれるといっても過言ではないのです。
がん治療は「情報戦」である
みなさんは、どうやってがんについての情報を集めていますか?
おそらく多くの人が、インターネットや本、雑誌などから、がんに関する情報を集めていることでしょう。
しかし、よく言われることですが、巷にあふれるがんについての情報は、まさに玉石(ぎょくせき)混淆(こんこう)です。なかには、エビデンスのまったくない間違った情報や、高額な民間療法へと誘導する「がんビジネス」もあります。
例を挙げればキリがないのですが、
「抗がん剤はすべて毒で、死期を早めるだけ」
「手術は死亡リスクの高い危険な治療」
「がんが消える食事法」
「末期がんでも奇跡的に回復した免疫治療」
などです。
このようなウソや偏ったがん情報が氾濫するなか、信頼できる情報だけを探し当てることは非常に難しい問題です。
特に、がんの告知を受けて動揺している患者さんは、「楽に治る」といった心地よい情報を信じてしまう傾向にあります。その結果、まったく効果のない治療を選択してしまい、後悔することもあるのです。私はそういう患者さんをたくさん見てきました。
私は、がん治療は情報戦であると考えています。
つまり、「がんについての正しい情報を持っている人の方が、がんを克服できる可能性が高い」ということです。
そこで、手術、抗がん剤治療、さらに生活習慣、セルフケアも含めたその他の治療について、多くのがん患者さんが遭遇する問題をピックアップし、最新の研究データ(いわゆるエビデンス)に基づいて詳しく解説しました。
がんの治療を受ける上でとても重要な問題を取り上げましたが、実際には多くの人が知らないことばかりだと思います。
がんと告知され、手術や抗がん剤治療について悩んでいる患者さんや家族の方に役に立つ情報であると思います。
本書を参考にして、がん治療についての正しい情報を知り、賢くがん治療を受けていただければ幸いです。
「はじめに」を一部改変
一方で、治療技術の進歩により、がんによっては5年生存率は6割を超え、がんは治る病気、一生付き合っていく病気とも言われています。
そんな時代を迎えたいまでも、がんと告知された患者さんは、さまざまな問題に直面します。
・ どうやって病院を選ぶか?
・ どういう医師が担当医としてふさわしいのか?
・ どの治療法を選択すべきか?
・ いかに手術のダメージを減らすか?
・ どうやって抗がん剤治療を乗り切るか?
・ 代替医療には意味があるのか?
・ がん治療をサポートするために、自分でできることはあるのか?
これらは、がんを克服する上で重大な問題であり、正確な情報に基づいて適切な選択ができるかどうかで生死が分かれるといっても過言ではないのです。
がん治療は「情報戦」である
みなさんは、どうやってがんについての情報を集めていますか?
おそらく多くの人が、インターネットや本、雑誌などから、がんに関する情報を集めていることでしょう。
しかし、よく言われることですが、巷にあふれるがんについての情報は、まさに玉石(ぎょくせき)混淆(こんこう)です。なかには、エビデンスのまったくない間違った情報や、高額な民間療法へと誘導する「がんビジネス」もあります。
例を挙げればキリがないのですが、
「抗がん剤はすべて毒で、死期を早めるだけ」
「手術は死亡リスクの高い危険な治療」
「がんが消える食事法」
「末期がんでも奇跡的に回復した免疫治療」
などです。
このようなウソや偏ったがん情報が氾濫するなか、信頼できる情報だけを探し当てることは非常に難しい問題です。
特に、がんの告知を受けて動揺している患者さんは、「楽に治る」といった心地よい情報を信じてしまう傾向にあります。その結果、まったく効果のない治療を選択してしまい、後悔することもあるのです。私はそういう患者さんをたくさん見てきました。
私は、がん治療は情報戦であると考えています。
つまり、「がんについての正しい情報を持っている人の方が、がんを克服できる可能性が高い」ということです。
そこで、手術、抗がん剤治療、さらに生活習慣、セルフケアも含めたその他の治療について、多くのがん患者さんが遭遇する問題をピックアップし、最新の研究データ(いわゆるエビデンス)に基づいて詳しく解説しました。
がんの治療を受ける上でとても重要な問題を取り上げましたが、実際には多くの人が知らないことばかりだと思います。
がんと告知され、手術や抗がん剤治療について悩んでいる患者さんや家族の方に役に立つ情報であると思います。
本書を参考にして、がん治療についての正しい情報を知り、賢くがん治療を受けていただければ幸いです。
「はじめに」を一部改変
【治療編】
●手術
Evidence01
がん手術は手術件数が多い病院で受ける
――膵臓がんの場合、少ない病院より全生存率が30%上昇
Evidence02
食道がん、胃がん、結腸がん、肺がんでは、診断→手術の期間が1~2カ月でも生存率に影響を及ぼさない
Evidence03
手術を避けて代替医療やその他の治療を選択した場合、死亡率が2.8倍高くなる
Column1 セカンドオピニオンは本当に有用?
Evidence04
消化器がんでは、金曜日の手術は月曜日の手術よりも死亡率が50%前後上昇する
Evidence05
執刀医は女性医師よりも男性医師のほうが、術後30 日以内の死亡率は12%高い
Evidence06
専門性の高い外科医のほうが、手術数の多い一般外科医よりも術後の死亡率が低い
――肺がんで28%、膀胱がんで41%
Evidence07
大腸がん、早期胃がんにおける腹腔鏡手術は、開腹手術と比べても同等の成績である
Evidence08
術後の痛みを減らすことで生存期間が27カ月、再発しない期間が10カ月長くなる
Column2 手術翌日からのリハビリは本当に有用?
●化学・免疫療法
Evidence09
抗がん剤治療の効果には免疫力が関係する。免疫細胞の量によって、死亡または悪化するリスクが9 倍にも膨れ上がってしまう
Evidence10
抗がん剤の副作用が出たほうが、出ないときよりも死亡リスクが57%低下
Column3 頭を冷やすことは抗がん剤による脱毛に 本当に有用?
Evidence11
進行がんであっても、抗がん剤治療でステージが下がることで5年以上の長期生存も期待できる
Evidence12
免疫チェックポイント阻害剤は、10~30%のがん患者に高い効果が期待される
●放射線治療
Evidence13
がん手術後の放射線治療により局所再発率が4分の1に減少
Evidence14
早期肺がんでは放射線治療のほうが手術よりも術後30日以内の死亡率が約3分の1と低い
Column4 標準治療は代替医療と違って本当に有用?
【生活指導編】
●食事
Evidence15
抗がん剤治療中に人混みを避けることや生ものを食べてはいけないという指導にはエビデンスがない
Evidence16
ショウガは副作用の吐き気を軽くするだけでなく、がんの成長を抑制する可能性を秘めている
Evidence17
大腸がん診断後に食物繊維の摂取により全死亡率が14%、ナッツの摂取により全死亡リスクが57%低下する
Evidence18
特定の腸内細菌が多いと、がんでの死亡率が約4倍になる
●運動
Evidence19
運動によって筋肉からがんの活動を抑える物質が分泌される
Evidence20
手術前の握力や歩く速度が低下すると、低下してない人に比べ合併症発症率が2倍にもなる
Column5 ヨガはがん治療にとって本当に有用?
Evidence21
抗がん剤治療中に筋肉が9%以上落ちると、死亡率が4.5倍上昇する
Evidence22
抗がん剤治療中の運動が副作用の軽減に役立つ
●その他
Evidence23
がん診断後の生活習慣として、2時間以上の昼寝をしていると死亡率が2倍以上にも高くなる
Column6 遅い夕食や夜食はがんの再発率を本当に高める?
Evidence24
消化管(お腹)のがんでも、たばこは術後合併症の発症率を2 倍にし、お酒は1.5倍にする
Evidence25
手術前の歯みがきで合併症の発症率を3分の1まで減らせる
Evidence26
心理的苦痛(つらい気持ち)が、がん死亡リスクを30%以上高める
Evidence27
抗がん剤治療中のインフルエンザワクチンの予防接種で、1年後の死亡率を12%低下
●手術
Evidence01
がん手術は手術件数が多い病院で受ける
――膵臓がんの場合、少ない病院より全生存率が30%上昇
Evidence02
食道がん、胃がん、結腸がん、肺がんでは、診断→手術の期間が1~2カ月でも生存率に影響を及ぼさない
Evidence03
手術を避けて代替医療やその他の治療を選択した場合、死亡率が2.8倍高くなる
Column1 セカンドオピニオンは本当に有用?
Evidence04
消化器がんでは、金曜日の手術は月曜日の手術よりも死亡率が50%前後上昇する
Evidence05
執刀医は女性医師よりも男性医師のほうが、術後30 日以内の死亡率は12%高い
Evidence06
専門性の高い外科医のほうが、手術数の多い一般外科医よりも術後の死亡率が低い
――肺がんで28%、膀胱がんで41%
Evidence07
大腸がん、早期胃がんにおける腹腔鏡手術は、開腹手術と比べても同等の成績である
Evidence08
術後の痛みを減らすことで生存期間が27カ月、再発しない期間が10カ月長くなる
Column2 手術翌日からのリハビリは本当に有用?
●化学・免疫療法
Evidence09
抗がん剤治療の効果には免疫力が関係する。免疫細胞の量によって、死亡または悪化するリスクが9 倍にも膨れ上がってしまう
Evidence10
抗がん剤の副作用が出たほうが、出ないときよりも死亡リスクが57%低下
Column3 頭を冷やすことは抗がん剤による脱毛に 本当に有用?
Evidence11
進行がんであっても、抗がん剤治療でステージが下がることで5年以上の長期生存も期待できる
Evidence12
免疫チェックポイント阻害剤は、10~30%のがん患者に高い効果が期待される
●放射線治療
Evidence13
がん手術後の放射線治療により局所再発率が4分の1に減少
Evidence14
早期肺がんでは放射線治療のほうが手術よりも術後30日以内の死亡率が約3分の1と低い
Column4 標準治療は代替医療と違って本当に有用?
【生活指導編】
●食事
Evidence15
抗がん剤治療中に人混みを避けることや生ものを食べてはいけないという指導にはエビデンスがない
Evidence16
ショウガは副作用の吐き気を軽くするだけでなく、がんの成長を抑制する可能性を秘めている
Evidence17
大腸がん診断後に食物繊維の摂取により全死亡率が14%、ナッツの摂取により全死亡リスクが57%低下する
Evidence18
特定の腸内細菌が多いと、がんでの死亡率が約4倍になる
●運動
Evidence19
運動によって筋肉からがんの活動を抑える物質が分泌される
Evidence20
手術前の握力や歩く速度が低下すると、低下してない人に比べ合併症発症率が2倍にもなる
Column5 ヨガはがん治療にとって本当に有用?
Evidence21
抗がん剤治療中に筋肉が9%以上落ちると、死亡率が4.5倍上昇する
Evidence22
抗がん剤治療中の運動が副作用の軽減に役立つ
●その他
Evidence23
がん診断後の生活習慣として、2時間以上の昼寝をしていると死亡率が2倍以上にも高くなる
Column6 遅い夕食や夜食はがんの再発率を本当に高める?
Evidence24
消化管(お腹)のがんでも、たばこは術後合併症の発症率を2 倍にし、お酒は1.5倍にする
Evidence25
手術前の歯みがきで合併症の発症率を3分の1まで減らせる
Evidence26
心理的苦痛(つらい気持ち)が、がん死亡リスクを30%以上高める
Evidence27
抗がん剤治療中のインフルエンザワクチンの予防接種で、1年後の死亡率を12%低下