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いつまでも元気に歩くために専門医が教える新常識
「足が痛い!」
このときほとんどの人は、しばらく安静にしていれば自然治癒力でなんとかなるだろうと考えます。
足に限らず体のどこかをけがしたとき、痛みがあれば湿布を貼ったり、消炎鎮痛剤を飲んで、その場をしのぎながら治るのを待ちます。治ってしまえば話はここでおしまいですが、足に関して言えば、それだけでは治らない場合が多くあるので、一筋縄にはいきません。
いつまでも治らない足の痛みは結果であって原因ではない可能性があります。そのため、原因を見抜いた上でその元栓を閉めてしまえば、結果としての痛みは嘘のように消えますが、実際には三次元的な空間移動の中で複雑にリンクしているため、それを手探り状態で探すことも少なくありません。
人の骨格構造は千差万別で、機械のようにすべての個体において同じ形のパーツが組み合わさって構成されているわけではありません。ひとつひとつの骨や関節などに微妙な個体差があるため、足であれば形状と機能の良し悪しが生じ、それによって歩容パターン(歩き方の癖や特徴)が異なります。
このとき理想的な歩容であれば足にかかる物理的負担は少ないのですが、そうではない場合は痛みとして現れることがあります。そして痛みがあれば無意識のうちにそこに負担をかけない別の歩容に変えてしまい、負担の矛先が二次的三次的に別の場所へと移動していくのです。
あれ? と思った方……、そうです、大前提として人の足は生まれながらに良い人と悪い人がいるのです。
でも大丈夫です。足に弱点があったとしても、その最初のトリガーを引かなければ悪い方向へは向かいませんし、たとえ引いてしまったとしても日頃からの努力の積み重ねや、ちょっとした医療的な介入でそれを押し戻すこともできます。
足は第二の心臓であり体の土台です。土台がゆがめば全身の不調につながりかねません。
あなたがいつまでも健康に歩くことができるよう、この本からたくさんのヒントを見つけていただければ幸いです。
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