日本から犬がいなくなる日 (単行本)

単行本

日本における犬の飼育頭数が減っている。「日本から犬がいなくなる日」を現実のものとしないために、いま私たちに何ができるのか。

著者 林 良博
ジャンル 社会・歴史
出版年月日 2023/03/31
ISBN 9784788718753
判型・ページ数 4-6・158ページ
定価 1,540円(本体1,400円+税)
在庫 在庫あり
日本における犬の飼育頭数が減っている。
「日本から犬がいなくなる日」を現実のものとしないために、
いま私たちに何ができるのか。

この本は、多くの方々に、私たち人間が犬からいかに多大な影響を得てきたかをあらためて感じていただき、そのうえで日本における犬の飼育頭数が減っているという現状と、その原因を知っていただこうとするものです。そして、犬にとっての幸せとはどのようなものであり、人間が犬に対して、また私たち自身に対してできるのはどのようなことかをみなさんと考えようとするものです。(本書「はじめに」より)

人間と犬との付き合いは2万年以上にもわたるとされ、猫や馬、牛など他のどの動物よりも長い時間を共に過ごしてきました。
大切なパートナーとして、心を許せる友達や家族として、さまざまな形で人間との絆を築いてきた犬たちが、そう遠くない未来に私たちのそばから姿を消そうとしています。
そして、多くの人はまだその事実に気づいていません。
「おおげさな話だ」と思う人もいるかもしれません。
けれど、「日本から犬がいなくなる日」へのカウントダウンはすでに始まっているのです。

「ヒトと動物の関係学」の研究者として犬という動物を、そして人間と犬の関係を長きにわたって見つめてきた筆者が、国内の犬の飼育頭数が減少しているという危機的な現状をあきらかにするとともに、「犬の幸せ」、さらには「犬と共に在れる人の幸せ」について考えました。
長い年月をかけて築きあげてきた犬との豊かな共生を続けていくために大切なことを見つめ直す一冊です。

※書籍試し読みはこちら
はじめに
第1章 日本から犬がいなくなる
1.犬との生活が私たちにもたらしてきたもの
   人類にとって、馬、牛、猫より古くからのパートナー
   人間の子どもたちは、犬との触れ合いから「命」を学んでいく
   犬との暮らしで要介護・死亡リスクが半減
   オキシトシンを介して生まれる正のループ
   動物との直接的な関わりが人を癒す
   「医者いらず」で医療費削減の恩恵も
   文化人たち、犬を愛す
   研究者としての歩みと、最愛犬との出会い
2.子どもが犬と戯れることができない国になる
   日本から犬が確実に減っている
   飼育頭数の維持に必要な基準を下回る幼年比率
   変わらない猫、減りつづける犬
   2040年までにさらに46パーセント以上減少
   犬の減少、その遠因に人の減少
   犬を飼いづらい世帯の増加
   ロボット犬や輸入犬では代替できない理由がある
第2章 なぜ犬の飼育頭数が減ってしまうのか
1.ブリーダー業界の変化
   「商業ブリーダー」と「ファミリーブリーダー」
   姿を消していくファミリーブリーダー
   ブリーダーに影響をあたえた法改正の流れ
   丁寧な繁殖の担い手たちが去った後
   行き場をなくす14万頭の犬猫たち
2.ブリーディングのルールの国際比較
   海外での犬の飼育頭数はむしろ増えている
   欧米の「規制なし繁殖」の要件
第3章 人と犬がともに過ごす豊かな生活のために
1.犬の幸せとはなにか
   もし人類がいなくなったら、犬たちは……
   犬は人になにを望むか
   犬たちの行動に影響をあたえているのは人間ばかりではない
   人間によって担わされた純粋犬の役割
   純粋犬も雑種犬も生命の宿る犬
   引く手あまたの小型犬、肩身の狭い大型犬
   自然の理に合っているか、自分の利だけを求めていないか
   人と犬のあいだに結ばれた絆
2.人と犬の暮らしを維持していくために
   ファミリーブリーダー復活への道
   適正な繁殖を続けるファミリーブリーダーへの支援
   獣医師が犬の出産に立ち会う機会を増やす
   ペット業界の自助と自浄も不可欠
   「日本から犬がいなくなる」という危機意識の共有
   犬を飼う自由とともにあるはずの犬を誕生させる自由

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