A級グルメが日本の田舎を元気にする (単行本)

「スーパー公務員」が役場を辞めた理由

単行本

前例踏襲・横並び・役場の流儀はアフターコロナではもう通用しない

著者 寺本 英仁
ジャンル 行政・自治体・公務員
出版年月日 2022/08/25
ISBN 9784788718197
判型・ページ数 4-6・192ページ
定価 1,980円(本体1,800円+税)
在庫 在庫あり
コロナの時代がすべてを変えた。
前例踏襲、横並び、役場の流儀はもう通用しない。

地方公務員として初めて
NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」
取り上げられた男が
この3月に役場を離れた。
なぜその決断に至ったのか。



「まちおこし」地方公務員として初めてNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」に取り上げられた男がこの3月に役場を離れた。その決断とこれからの展望を朝日新聞、東京新聞、地元紙などが報じた。今春、多くの公務員が職を辞し、新しい環境に飛び込んで地域振興に取り組んでいる。その中でもとりわけ注目されたのが寺本氏だ。彼はなぜその決断に至ったのか。

人口1万人の町、山間にある島根県邑南(おおなん)町。 ここに全国トップレベルの「高級レストラン」、地域おこし協力隊の仕組みを活用して若いシェフを育てる「耕すシェフ」制度、自己資金が少なくても地域の人たちが支えて安心して開業できる「0円起業」など新しい仕組みを作った寺本英仁(元島根県邑南町商工観光課長/現株式会社ローカルガバナンス代表取締役)氏。

地方の産品を都会に売って「外貨」を稼ぐのではなく、その地域にある「キラリと光る逸品」を見出し、地産地消、地元に雇用が生まれ、経済が継続的に循環する仕組みをつくってきた異色の地方公務員だ。

この10年間、近隣の町では飲食店が減少していく中で、島根県邑南町では、新たな飲食店が23店舗も増えた。町全体では50軒以上あり、コロナ禍で廃業した店は一軒もない。なぜこのようなことが可能となったのか。

「僕の悪戦苦闘のすべてを伝えたい。地方創生をしたい志のある人たちに役に立つノウハウだ」(寺本氏)

「モノ言う公務員」が地方を元気にする。そういう公務員を外から応援したいとする寺本氏。首長は4年先を見ているが、地方公務員は40年先、100年先を見ている。地方公務員は安定しているから人気だと思われがちだが、安定より大切なのは地域の希望を生み出すことだ。若い人たちに地域の希望になってほしい。  

寺本氏は28年勤めた町役場を退職し、起業。これから全国を回り、持続可能な地域づくりに向けた自治体への助言や研修、地域間連携を深める事業に取り組む。  

真の豊かな生活は田舎にこそある。「ビレッジプライド(地域に愛着を持ち豊かな暮らしを誇りをもってできるまちづくり)」の提唱者、寺本英仁(元島根県邑南町商工観光課長)が示す新しい地方創生の形がここにある。

巻末特別対談 平野レミ×寺本英仁
プロローグ
〈A級グルメ〉構想の始まりと成果
始めるよりも続ける方が難しい
コロナ禍は大きな転換期
にっぽんの田舎を元気にする

第1章 過疎の町からの復活
地方の誇り=ビレッジプライド
コロナ禍で廃業した飲食店はゼロ
魅力的な町づくりにかじを切る
ネガティブ発言の裏側に光明あり
平野レミさんとの出会い
よかれと思ってしたことが大迷惑
特産品を東京に売り込んで〝外貨〟を稼ぐ戦略へ
東京で商談に成功したはずが……
二つの失敗体験から思い知る
空回りと絶望を繰り返す
協力者を増やすことの重要性
〈A級グルメ〉を、邑南町の基本構想に
「耕すシェフ」制度で移住を促進
経済循環システムの構築


第2章 立ち止まらずに進む〈A級グルメ〉レストラン―「香夢里」のその後
料理長がいなくなる?!
周囲の人たちに助けられて人
脈を育てる「6対4の法則」
「魔法の言葉」と〝賞味期限〟
新たな組織づくりへ
「香夢里」再生に向けて
「まさか…」の相談
イタリアンの勉強に来たはずなのに
苦い思い出を越えて
新生「香夢里」の課題
改修工事の費用が2倍になった
恩人から2度の〝借金〟
新生「香夢里」に向けて勉強会
スキー場での販売実習
食材原価率50.2%
学びたいのはイタリアン
自信過剰の落とし穴
新しいメニュー
プロフェッショナルコースの復活
軌道修正するなら躊躇はしない
原点に戻って考える
新しいメニューと人材育成
お客さまに喜んでもらえる料理とは
売り上げよりも利益
利益を出してイタリア研修へ……
「香夢里」を四つの事業のプラットフォームに


第3章 「A級グルメ連合」の仲間たち
「ビレッジプライド邑南」
「にっぽんA級(永久)グルメのまち連合」の発足
課題を一緒に解決したい
「A級グルメ連合」の目的と活動
島根県西ノ島町--地域医療の先進地域
島全体が家族
地元の人を共感者に
移住者の受け入れに寛容な島の町
鹿部町-水産と温泉の町
「稼げる農業」「生きる農業」
官民共同で人を巻き込む
商品に愛情を持って熱く語る人々
小さな積み重ねから大きな信頼関係へ
食の宝庫「農の都」
驚異のふるさと納税額
有意義なふるさと納税の使い方
農業王国・都農町の面目躍如
新型コロナによる逆境を越えて


第4章 〈A級グルメ〉を邑南町に浸透させる
(1)ふるさと納税と〈A級グルメ〉
全国自治体の平均額には程遠い納税額
元上司が転職していた
答えは身近な所にある
町内の事業所に委託する理由
生産者を説得する
〈A級グルメ〉構想に合致する高額納税の返礼品とは
「また寺本さんの、いつもの思い付きが始まった」
期待の商品提案のはずが……。
人との出会いは大切に
恥を忍んで体当たり
「お米定期便」の成功を確信
返礼品開発に向けての戦略
リーダーの不安と責任
彼女の提案は止まらない
数字は重要。でも別な動機もある

(2)「高校魅力化計画」進行中!
高校生から見た邑南町
スイーツでも野球でも「甲子園」を目指す
「高校魅力化コーディネーター」の登場
完璧主義vs自主性
「スイーツ甲子園」出場の意義とは
「矢上高校らしさ」の模索
教育の原点
躍進する矢上高校魅力化
「耕すシェフ」OBたちの協力
そして矢上高校野球部の快進撃


第5章 〈A級グルメ〉「邑南そば」の誕生
名店を邑南町に移転させる?
理想のそばとの鮮烈な出会い
重要なのはトライ&エラーの積み重ね
恋愛も仕事も、共通する部分がある
「趣味のそば打ち講座」にはしたくない
「0円起業」の原点
「そばプロジェクト」の始動
〈A級グルメ〉の「邑南そば」
高齢化社会では「おせっかい」こそ必要
周到に準備を進めていた
夢は実現しつつある


第6章 「新型コロナ」を越えて-邑南町とにっぽんの未来のために
新米課長に就任するや、緊急事態宣言
動かないでいると怖くなる
飲食・宿泊業者に補助金
役場で昼食の弁当発注
飲食店以外への支援策
コロナ禍で公務員の真価が問われる
肝心なのはタイミング
町独自の感染予防策
邑南町の飲食店が〈A級グルメ〉で連携
事業者や地域の人の声を聴け
観光拠点の復活
コロナ禍で〈A級グルメ〉構想の成果が見えた
「アフターコロナ」の時代、〈A級グルメ〉は地方を救う
人材育成にもっとも必要なことは対話
「A級」を日本の田舎の共通言語に


巻末特別対談 平野レミ×寺本英仁
「寺本さん、何で課長さんを辞めちゃったのよ!」
「それはにっぽんを元気にしたいからです」

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