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「敏感過ぎる子ども」の子育てにぐったり疲れている人は今すぐ読んで!
「敏感過ぎる子ども」の子育てにぐったり疲れている人は今すぐ読んで!
数々の悩みを解決してきたカウンセラーが教える「一生幸せなHSCの育て方」
「怒鳴る先生が怖い」「泣く子どもを見るだけでつらい」「うるさい同級生が苦手」……。
自分の子ども、もしくは自分自身が人一倍刺激に敏感で、学校にこんな思いを抱いている人はいないだろうか。もしそうなら、「HSC」や「HSP」かもしれない。
HSCとは「Highly Sensitive Child」の略。思慮深く、人の気持ちや刺激に敏感な気質をもつ子どもで、5人に1人の割合で存在しているとされる。HSCは生まれ持った気質で生涯変わらず、大人になると「Highly Sensitive Person=HSP」となる。
ところがHSCへの認知は低く、ましてや学校でのサポートはほぼ皆無だ。
「学校を怖がるわが子はおかしいのでしょうか」「先生に理解されず親子でクタクタです」
千葉市でフリースクールを運営するカウンセラーの杉本景子さんのもとには、こんな悩みをもつ親子が後を絶たない。杉本さんは国立病院機構下総精神医療センターの看護師を経て、子育てをしつつカウンセリング活動を開始。特に学校生活の悩みが多いと痛感し、家庭と学校の架け橋となるべくフリースクールをつくった。
ときには学校や教育委員会へ直接働きかけることもある杉本さん。第一線で蓄積した知見をまとめたのが『一生幸せなHSCの育て方』だ。
本書で杉本さんが強調しているのは実にシンプル。
「HSCはそのまま伸ばせばいい。HSCではなく環境を変えよう」
HSCは病気や障害でもなく、ましてや本人や親の育て方が悪いわけでもない。だから、HSCを変えようと思うこと自体誤りなのだが、無理解から「失敗するのも経験」「積極性が必要」と厳しく接する大人がいる。しかし、HSCは失敗すると自己肯定感を失うのでスパルタ教育はNGだと杉本さんは言う。
HSCに必要なのは、温かい環境で、好きなことで成功体験を重ねること。自信を付ければ持ち前の気遣いで人望を集め、すぐれたリーダーにもなれるという。
大人はHSCに対し気負わず接し、自然体でそのまま肯定すればよい。読めばHSCは素晴らしい特性だと分かる一冊だ。
■著者プロフィール
杉本景子
1978年生まれ。公認心理師・看護師・保護司。NPO法人千葉こども家庭支援センター理事長。精神医療センターの閉鎖病棟や隔離室における治療の看護を通じ、QOLについて考え始める。センター退職後、カウンセリングや教育委員会・学校現場にHSCを広めるための啓発活動など開始。自然体でのカウンセリングに定評があり、リピート率は90%を超える。